出版社内容情報
予防接種を具体例に、こどもの健康と学校のかかわりを養護教員とともに考える。保健室でなにがおこっているのか、現場の声を聞く。
はじめに
司会 みなさん、こんにちは。このたび『ちいさい・おおきい・よわい・つよい』のトーク・キャラバンに、応募しましたところ、養護教員の仕事を考えるための語り合いの会という私たちの企画が通りまして、この会を実現することができました。まず、企画をした私たちを代表して山田恵子さんからひとこといただき、進めていきたいと思います。
山田 私たち、これまでも、学習会とか語り合う機会をもちたいと思っていながらも、いつもお金がなかったり、あるいは忙しい中で計画が進まなかったりということでなかなか実現することができませんでした。今回は、『ちいさい・おおきい』の編集委員会から、横浜で保健所長をしておられる母里啓子先生と私たちの仲間であります養護教員の草野喜久恵先生、おふたりに来ていただくことができました。
昨年(1994年)、予防接種法が改正になりました。私たちもおおいに疑問を持っていた「集団接種」が「個別接種」となり、1995年から基本的には学校のなかから予防接種法にかかわる予防接種はなくなりました。ことに毎年繰り返されていたインフルエンザの予防接種がなくなったことは、学校にとって大きな出来事だと思いますし、私たちの仕事を考えるうえで