内容説明
『若者よ、マルクスを読もう』『マルクスのかじり方』の著者が解明する3・11後の政治、経済。
目次
第1章 震災復興は「資本の論理」とのたたかいである
第2章 民主党政権がめざしているもの
第3章 「構造改革」がゆがめたこの国の形
第4章 「道州制」と住民の自治
第5章 「新しい日本」をどうつくっていくか
第6章 政治に強い市民になろう
著者等紹介
石川康宏[イシカワヤスヒロ]
1957年北海道札幌市生まれ。京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、神戸女学院大学文学部総合文化学科教授。マルクスの経済・社会理論を背景に、経済、政治、ジェンダー、歴史「慰安婦」問題などを論じる。憲法が輝く兵庫県政をつくる会代表幹事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kadoyan
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そこに生き、暮らそうとする被災者たちの人としての「尊厳の復興」が核心。そのために、「資本の論理」とのたたかいが不可欠――石川節炸裂の一書。被災者が苦悩しながら、地域と雇用を守るために奮闘しているなか、「大規模化」「拠点化」「法人化」という大企業・財界の利益のための「資本の復興」をもくろむ政府・民主党へ鋭いメス。道州制の流れから橋下府知事のスタンスへの痛烈な批判は圧巻。小自治体化で、地域住民のための行政すすめるフランスとの対比は鮮やかです。「変える」には「市民力」との「学び」の提起―私も努力すべし。2011/10/14
takane-m
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「国民の生活が第一」というマニフェストを自民・公明との3党合意で覆した菅内閣路線を引き継ぎ、繰り返し増税を言明している野田新内閣の誕生で『残念ながら、震災と復興を「もうけのチャンス」としかとらえない動き』はますます強まるのではないか。そうした方向と対決し克服する指針として「資本の論理」とのたたかいは重要である。2011/08/31