内容説明
多くの人と結びつき、力を合わせて困難を乗り越えていくところに、人生の醍醐味がある。そして「息苦しい」状況そのものの中に、同時に豊かな人生をつくる可能性が秘められている。
目次
1 現代の家族と「子育て支援」(子育て・教育費負担と少子化;揺れる現代日本の家族と子育て;「子ども・高齢者」関係と子育て問題 ほか)
2 家庭の役割・親のあり方(「家庭教育」を考える;親の成熟と育ちあい;援助を求めること・支えあうこと ほか)
3 子どもの世界で遊び・働き・学ぶ(子育て・教育の土台としてのゆとり;「学力低下」論と「ゆとり教育」転換のゆくえ;子どもの“遊び”と遊び心 ほか)
著者等紹介
増山均[マシヤマヒトシ]
1948年、栃木県宇都宮市に生まれる。日本福祉大学社会福祉学部教授を経て、早稲田大学文学学術院教授。専門は、教育学、社会福祉学。特に、教育福祉問題、子育て問題、子どもの人権と文化問題など、総合的な視点から研究を進めている。日本子どもを守る会の副会長など、民間の運動とのかかわりも深く、『子ども白書』(日本子どもを守る会編集)の編集委員長もつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Takao
3
2009年2月10日発行(初版)。14年前の発行。キーワードは「家庭」と「地域」。保育園でも「子育て支援」が取り組まれているが、本書は主に学童期を想定している。孤立した子育てが行われているが、「助け助けられ」という関係を地域の中で復活させていかなくては、と思う。その中で、こどもたちの自主的・主体的な世界をいかに保障するのか。危険と隣り合わせの「地域」では、安心して「こどもたちだけの世界」を認めることはできず、こどもたちは大人から監視されることになる。安心できる地域の人間関係の構築が求められる。2023/05/01
星雅人
1
★★★★★ 子育てが困難になっている現状、学校教育偏重に陥っていっている子どもの社会の現状を踏まえ、家庭や地域の中での教育力を見直し、再興していこうという本。全ての子育てをしている親・これからする親に読んでほしい本だと思った。「ゆとり教育」や「放課後子どもプラン」についても、わかりやすい二項対立ではなく、しっかりと書いてある。子育てにかかわる仕事をやっているものとしてバイブルの一冊に入れる。2010/01/12
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