内容説明
工業製品には「JIS」マーク、ホテルには「適」マークがあるのに、議員や首長等の「品質」保証マークはないのか―こうした考え方に立って生まれた政治倫理条例は、いわば議員や首長等がその職責にもとる行為をしないというあかしを立てることによって、有権者住民との信頼関係を築くための制度である。情報公開条例と並んで、清潔で公正な地方政治・行政を実現する「車の両輪」とも言える政治倫理条例のすべてを、この問題の第一人者が解説する。
目次
1 政治倫理条例とはなにか(堺市条例から四半世紀;似て非なる資産公開条例 ほか)
2 なぜ政治倫理条例が必要か(公職者の適格性の保証;口利き政治をなくす ほか)
3 政治倫理条例のしくみ(目的規定;適用対象 ほか)
4 条例作成のポイント=Q&A(議員だけの条例でいいのでは?;首長まで対象とする条例を制定するのは無理では? ほか)
資料
著者等紹介
斎藤文男[サイトウフミオ]
1932年、和歌山市生まれ。京都大学法学部卒業、大阪市立大学大学院修士課程修了。1961~96年、九州大学教養部・法学部で教鞭をとる。憲法・行政法専攻。九州大学名誉教授。FBS福岡放送ニュースコメンテーター。政治倫理・九州ネットワーク顧問。各地の政治倫理条例の制定と運用に携わるほか、情報公開、個人情報保護、男女共同参画、オンブスパーソン条例の市民立法を進める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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