内容説明
「推理小説はペダンティックでなければならない」―スタイリスト・澁澤龍彦の面目躍如たるミステリー時評、さらには、E.A.ポオ、江戸川乱歩、小栗虫太郎、夢野久作、久生十蘭、中井英夫ら偏愛する作家たちへのオマージュなど、“ミステリー”に関する論考、エッセイを初めて集成!
目次
1(私と推理小説―情熱あるいは中毒;推理小説とオカルティズム―小栗虫太郎を中心に;ミステリーにふける―A L’ESSENCE,AH!(本質を求めよ) ほか)
2(ポオ(「古典案内」)
黄金虫
江戸川乱歩『パノラマ島奇談』解説 ほか)
3(仮面について―現代ミステリー映画論;『怪奇小説傑作集』第四巻解説;私の好きなミステリー・ベスト10、ミステリー映画ベスト1 ほか)
著者等紹介
澁澤龍彦[シブサワタツヒコ]
昭和3年(1928)5月8日、東京生まれ。本名龍雄。東京大学仏文科卒業。サドをはじめコクトー、ユイスマンス、バタイユなど数多くのフランス文学を翻訳、紹介。美術評論、文学評論、幻想小説に独自の世界を拓いた『唐草物語』(泉鏡花賞)『高丘親王航海記』(読売文学賞)など幅広いジャンルで活躍。昭和62年8月5日、病没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
林 一歩
16
20年前の私なら胸躍らせて読み耽ったことだろう。そんな意味では、賞味期限はとっくに切れている。2014/09/15
ニョンブーチョッパー
7
★★☆☆☆ 江戸川乱歩、夢野久作、小栗虫太郎、中井英夫、埴谷雄高の作品が、当時どのように受け止められていたか知ることができて興味深い。2023/05/13
冬薔薇
2
怪奇、幻想、伝奇小説のポー、乱歩、夢野、小栗、久生、中井、らの作家、作品論考。フランス怪奇小説、橘、大坪、埴谷ほか。前々から読みたい本リストに入っていた「暗黒のメルヘン」はやはり読もう。2013/12/16
Hiro
1
著者が折々に書いた推理小説、怪奇小説についての批評文、解説文を集めたもの。主に日本の作家を論じていてポオ論は例外。乱歩、十蘭、夢野久作、小栗虫太郎、中井英夫が話題となる。先日読んで驚いた乱歩以外はほとんど知らない。これから読むものがまた増えた!2024/08/26
belle
1
博覧強記渋澤龍彦のミステリー評論集。久生十蘭と埴谷雄高。カーの火刑法廷とテイの時の娘。あっ、失踪当時の服装はも読んでるらっしゃるのね!読書欲をいつもながらそそられます。2016/03/07