内容説明
吉本隆明が60年代初頭に「極限までひっぱられた平和思想」と絶讃した埴谷雄高のレーゼドラマが吉本新喜劇ばりのギャグで世紀末に異化されつつ鉄腕アトムの歌に乗って甦る。恐るべし月蝕歌劇団!没後一年目を迎えた故人への最上のレクイエム。
目次
上演台本 埴谷雄高 標的者―脚色 高取英・構成 松田政男
解説 埴谷雄高と演劇
追悼埴谷雄高(おもろいじいちゃん(高取英)
埴谷さんの一周忌に―(森泉笙子)
「君」と「僕」と「希望の人」(伊藤清美)
戦後の先行者を送った人(松本昌次)
衝撃のなかから―二つのリュック・サック ステッキと紙袋(立石伯)
「精神継走」へ向けて(水沢不二夫)
夢、そして革命の方へ―埴谷雄高の「小説」という装置(栗原幸夫) ほか)