内容説明
むかし、空にはお月さまが七つ転がっていました。七つとも同時に満ちたり欠けたり、それは何ともいえないほど美しく、下界の人々を魅了していました。海に住む大きなドラゴンは、それらの美しい月を食べてみたくなりました。好奇心旺盛なドラゴンは、パクン!パクン!と次々に月をのみこんでいきます。そして、とうとう最後の一つになってしまいました。「さあ、みんなでお月さまを守ろう!」天の神さまと下界の民が一丸となって立ち向かいます。このお話は、フィリピンのセブ島に古くから伝わる民話です。
著者等紹介
レオン,ジョアン・デ[レオン,ジョアンデ][Le´on,Joanne de]
1966年生まれ。フィリピン大学美術学部で、絵画を専攻。現在、イラストレーター・グラフィックアーティストとして活躍中。’90年フィリピン児童図書評議会主催のイラストレーターコンテストで大賞を、第8回野間コンクールで奨励賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遠い日
15
フィリピンのセブ島に伝わる昔話。七つの月、闇の神のドラゴン、バクナワ、天の神バサラ。それぞれの描かれ方が幻想的だ。特にバクナワのお腹の中で神秘的な光を放ったりする月が印象深い。民話の持つ具象と抽象がいい塩梅で混在していて、魅力的。2017/08/09
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
14
フィリピンの民話。昔々空には七つの月があり、それは天の神様バサラの宝石だと下界の人々は思っていました。海には闇の神である大きなドラゴンのバクナワが住んでいて、七つの月をあめだまのように思い1つずつ食べてしまいます。最後の1つをバサラと下界の人々は守ろうとします…。2020/10/28
マツユキ
10
フィリピンの民話。昔、空には七つの月が転がり、バサラという神様の宝石だと思われていた。海に住む大きなドラゴンが、あめ玉みたいだと思い…。このお話、面白い。憎めないドラゴン。人々は大慌てだけど…。おおらかで、親しみの持てる作品でした。2019/02/27
こゆ
9
5歳。人間や神様の絵柄が独特だなと思ったら、フィリピン作家の絵本だそう。外国の神話のような話。7つ月がある世界で、神様でもあるドラゴンが月を食べてしまう。体の中を転がす感触がくすぐたっくて気持ち良くなったドラゴンは次々にお月さまを飲み込んでしまい…。月を飲み込んだときの表現がいかにも心地よさそうでいい。日本では月のクレーターがうさぎに見えるといわれるけど、フィリピンでは竹やぶに見えるのかな。ちょっと不思議な世界観だけど、息子も面白いと言って何度も読みました。2019/03/27
天茶
1
★★★☆☆2022/01/13
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