内容説明
ほんとにきびしい冬だった。まず仕事がなくて、生活がどん底にまで落ちてしまった。その日、その日の家族のための食物を確保するのが、せいいっぱい。それから、あのさむーい冬の日々。死にそうに凍えるほどの寒さ。しかしこんなきびしい環境が人間をたくましく育てて行く。おとこがいっそおとこらしくなる。凍えたキツネのエピソードのように、生き残るためにさいごまでがんばる。生きる力を与えてくれるたくましい人間像のデッサン。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モリー
64
原文との比べ読みのために読んでみました。日本語にすると、厳しい寒さがさほど感じられなくなり、「男」らしく生きることことを父親が子供に伝えることに主眼が置かれているようにも感じてしまいます。原文を読んだときには、厳しい冬を家族一丸となって乗り切ろうとする強さを感じたのですが、日本語に翻訳された文章を読み、印象が微妙に変わリました。しかし、厳しい寒さを凍えそうになりながら帰ってきた父親の労を労い、家族揃って笑顔で食卓を囲む場面の絵から受ける暖かい印象は変わりませんでした。絵はダイレクトに心に響きます。2020/09/06
とよぽん
42
キツネのエピソードにはワクワクしたが、やたらと「おとこなら、」という言葉が出てきて・・・。最後の、おばあさんの一言がとても良かった。(私には言えないだろう)2020/09/06
けんとまん1007
37
希望があると人は強くなれる。そんな人の周りは、温かな空気に包まれる。それが、暮らしを営むには最高ではないだろうか。2020/09/04
たまきら
29
なんと実話だそうです。不況のころの話なのかなあ…などと思いながら読みました。来る牛居暮らしの中でも黙って黙々と働く人たちの尊さ、それでも笑いを忘れない心が伝わってきてこちらもぽっと温かい気持ちになりました。娘さんはちょっとうらやましそうでした。キツネ好きだもんね。オカンはダニがつきそうでチクチクしたかもよ~。2020/11/18
sui
26
とてもとても貧しかったおじいちゃんのある冬の出来事。家族を食べさせるために働くおじいちゃんが頼もしい!そして、貧しいけど奥さんは明るく、家の雰囲気も温かい。大変だったけどおじいちゃんは幸せだったのだということが伝わってくる。2017/02/23
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