内容説明
『ベルリン・デザイン・ハンドブック』はデザインの本ではない。チェルノブイリ後の、もはや引き返すことのできない変化の境界を越えてしまった80年代ベルリンの記録である。そしてフクシマ後の危機の状況下に生きている現代の日本のわれわれにとっては、まさに甦る道標であり、ボーングレーバーが残した生存のためのデザインの思考による叙事詩である。
目次
はじめに現状ありき―住気の淵の生活
すべては可能―ア・ラ・カルト(先行公開版)
未来は…
五つの小論
真の愛―ある寓話
“TO BOOK A FURNITURE”―メルフェ出版における展覧会の開幕の辞(1987年3月1日)
ポニー・エクスプレス
自家製掃除機
シェーダーバウアー
わが“ピチ・カット”〔ほか〕
著者等紹介
ボーングレーバー,クリスティアン[ボーングレーバー,クリスティアン][Borngr¨aber,Christian]
1945‐1992、独。美術および建築理論家。1980年代の新たなデザイン潮流の批評をはじめ、20年代および50年代のデザイン史、またソヴィエトの建築史に関する著述が多い。ニュー・ジャーマン・デザインに関するテレビ番組の制作、またDesign‐Werkstattなどの展覧会を組織し、ワークショップのプロデュースをおこなう。80年代のベルリンに起こったリ・デザイン文化運動の中心的な人物として位置づけられる
明石政紀[アカシマサノリ]
著述家。著書のほか、訳書も音楽に関するものが多数。1980年代にはディー・テートリッヒェ・ドーリスのレコード(WAVEレーベル)のプロデュースをおこなうなど、ドイツの音楽史と様々な位相でつながりを持ち、リアリティのある考察と批評活動を続けている。ベルリン在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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