• ポイントキャンペーン

カヴァフィス全詩

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 330p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784879959751
  • NDC分類 991
  • Cコード C1098

内容説明

歴史のアイロニーと一人の孤独な人間のありよう、そして同性愛者の官能と悲傷―カヴァフィス詩を長く机辺に置きつづけた池澤夏樹による待望の翻訳。

目次


老人
アキレウスの馬
祈り
サルペードーンの葬儀
蝋燭
第一段
老人の魂
…オオイナル拒否ヲナシタル者
中断〔ほか〕

著者等紹介

カヴァフィス[カヴァフィス] [Kab´afys,К.П.]
1863‐1933。アレキサンドリアの詩人。その作品は二十世紀二十一世紀の世界で広く読まれ、高く評価され、深く愛されている

池澤夏樹[イケザワナツキ]
作家、詩人。1945年北海道札幌市に生れ、東京で育つ。1987年『スティル・ライフ』で芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ロビン

18
アイロニーとメランコリーを通奏低音として紡がれるギリシャの詩人、カヴァフィスの詩集。クッツェーの『夷狄を待ちながら』のタイトルがカヴァフィスの詩から取られているということを寡聞にして初めて知った。カヴァフィスの詩においては、歴史、同性愛、哲学という3つの主題が、背教者ユリアヌスやアキレウスなどの歴史上・神話上の人物を通して古代ギリシャ・ローマを舞台に描き出されたり、はたまた若い男性たちの逢瀬を通して現代ギリシャのカフェや街角にて官能的に織り出されている。詩人が勝者より敗北者に共感したというのも興味深い。2020/06/23

風に吹かれて

16
 「何らためらうことなく/純粋な肉体の純粋な官能を/名誉や評判より大事にする者」(「一八九六年の日々」より、p248)であるギリシャの詩人カヴァフィス。かつての愛しい人を想う詩がいくつかあるけど、共感する。誰にでも、そんな日々はあると思うから。たとえ、想像上の人を想っているとしても。想うだけで官能を感じる…。カヴァフィスは同性愛者、人を想う気持ちに違いはない。→2021/12/02

Yoko Kakutani 角谷洋子/K

5
ギリシャの詩人による歴史、神話、哲学、官能をテーマに綴られる内的世界。 ギリシャ、ローマ、ペルシャ、ビザンチンの歴史を題材に硬質な宝石のような高雅な詩が描かれると思ったら、濃密で密やかな肢体が息づく官能の文体も繰り広げられ、危うい均衡が魅力の詩集である。 灰色の偽善的な社会に反発し、官能の衝動を称揚する反骨の姿勢にもっとも共感を覚えた。2020/01/31

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13181671
  • ご注意事項