感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gu
7
惑星や銀河や彗星やブラックホールを語ることば(で語る〈私〉)。奇想天外で、とても美しい。カルヴィーノとも異なる、なんというか天体感覚。 「鏡となった水面に/星空が映りこみ/そこがそのまま/もう一つの銀河となる/もう一つの銀河は/深みと広がりを増すと/独自の光できらめきだし/あらたな歌で星空を満たす/一陣の風が吹きわたり/水面を千々にかき乱す/星空がためらうように揺らめき/たちまち一つの銀河は消える」2018/04/20
kurumi
2
この本を読み始めた瞬間、まっくらな宇宙の中に私はいた。彗星や星が歌うように瞬き、古の物語が囁かれる。なんと美しい宇宙だろうか。孤独だからこそ、夜が、宇宙がより繊細に視えるのだろうか。言葉の流星群に、ただただ口を開けて見上げることしかできなかった。わたしはまたここに戻ってくる。この宇宙に体を預けて、彗星を浴びる為に。2022/04/16