目次
星の靴
なつなのに光がさむい
もはや母の言葉ではなく
たましいのにおい
このはなのひとよのうちに
ときに砂が光り
はじめて光をみつめたこどものように
ひかりのきしべ
かえってくるから
水晶 瑠璃のようにすみわたった場所
てのひら
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
37
何回も読み返している大好きな詩集。平易な言葉が使ってあるが、その組み合わせ方が独特なので意味はつかみにくい。意味にこだわらなければ、それを超えたところまで言葉が入っていて、ざわついている心を鎮めてくれる。表紙に描かれている旅人が案内してくれるのは静謐で、天使が静かに微笑んでいる世界。ただしその天使の目に映っているのは、血で血を洗うユーゴスラビア紛争なのかもしれない。最後から2番目の詩で宮沢賢治の世界とリンクして、詩の中で林檎が香るところは、読み手の胸にほのかな灯りをともしてくれる。2010/01/12
やん
0
「パンと野いちご」を読んで著者に興味を持ったので。ずいぶん久しぶりに詩というものを読んだ。2020/05/27