内容説明
北太平洋を舞台に各国の船会社や船たちが、どのように生まれ、振舞い、消えていったか。船上の生活はどんなものであったか。その中で日本の船や船社のポジションがどうだったか等々に興味を持ったのが本書の発端である。本書の内容は、北太平洋航路(日本でいえば北米航路)で客船を運航していた船社とその持ち船(客船)を対象としたが、20世紀になってSOLAS条約(The International Convention for the Safety of Life at Sea:略してSOLAS。日本名「海上における人命の安全のための国際条約」)が出来るまでは客船の定義がなく、大概の船は貨物とともに客も運んでいた。前史は別として定期航路が始まってからは、キャビン(船室)を持つか史書に客船として認められている船を取り上げた。
目次
定期航路前史
パシフィック・メイル社の定期航路開設
パシフィック・メイル社の発展
オクシデンタル&オリエンタル社の参入
カナダ海運の登場
ホワイト・エンプレシズの建造
日本船社の登場と三国代表客船比較
太平洋を渡った人々〔ほか〕