内容説明
長い旅の帰趨は森だった。豊かな森は生きる力を与えてくれる。未来を信じて緑をみずからの力で取り戻した男の物語。「森の再生」と「心の再生」の視点で震災復興プロジェクト活動中。森を再生する作家・ニコルの貴重なプライベート写真に旅する俳人・山頭火の俳句をつけたユニークな書籍。
著者等紹介
ニコル,C.W.[ニコル,C.W.][Nicol,Clive Williams]
作家、(財)C.W.ニコル・アファンの森財団理事長。1940年イギリス南ウェールズ生まれ。カナダ水産調査局北極生物研究所の技官・環境局の環境問題緊急対策官やエチオピアのシミエン山岳国立公園の公園長など世界各地で環境保護活動を行う。1995年、日本国籍を取得。2005年、英国エリザベス女王陛下より名誉大英勲章を賜る
南健二[ミナミケンジ]
1944年大阪市生まれ。毎日新聞社の写真部に在籍。写真記者として8年間勤務後、ペンション経営のため退職。1987年黒姫高原に移住。ペンションふふはり亭を開業。2008年、30年を期に閉める。ニコルさんやアファンの森などの自然や料理の写真を撮影し現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Hiroki
2
mybook 黒姫の「ふふはり亭」が出現したのにはビックリ。なるほど、そういう繋がりだったのか。でも南氏には文化人取り巻きの臭さを感じるなぁ。 ニックはどこまで関わったのかしら??2022/11/28
koz
2
虚弱で泣いてばかりいるニックに祖母はいう「強くなりたいのなら、妖精の国の森へ行き古くて大きい木を見つけその木を抱きしめ、僕を強くしてください、木の兄弟にしてください、と3回お願いしなさい。一人で行かないとだめ」森の奥でみつけた大きな樫の木を抱きしめるニック。今のアファンの森があるのは、そんないいつけと契りが元なのかもしれない。日本の森林政策に絶望した彼は、86年に長野の黒姫に放置され荒れ果てていた森を買取り、落葉樹林へと復活させる。02年にはアファンの森として保護されるに至る。2013/04/07