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内容説明
西田と滝沢の交流は師弟関係をその本質とするが、やがてそれはそのままに、滝沢が西田に問い迫る関係に変質した。それだけではない。その問いにおいて滝沢は、西田哲学の不徹底(根本問題)を指摘するのみならず、同時にそれを克服する代案を出してみせた。その理解力を西田本人に認められた滝沢が、西田の生前すでに、本人に面と向かって、どこまでも西田の哲学に内在しつつこれを批判、超克する試みを提出したのである。(中略)西田と滝沢の交流を追って、はからずも凄まじいドラマが見えてきた。本書はその報告にほかならない。このドラマがさしあたり日本思想史において何を意味するのか、それは本書の範囲を超える。しかしそこにはおそらく確かに、三戸が垣間見たスケールに通じる思索の出来事があったのではないか。…
目次
第1部 書簡にみる交流(西田・滝沢、交流の真実;西田の滝沢宛て全書簡 ほか)
第2部 テキストにみる交流(二人の思想的交流;何が西田を喜ばせたか…思想的交流の第一期 ほか)
第3部 宗教論にみる交流(秋月の指摘から問題の再構成へ;「場所的論理と宗教的世界観」の成立経緯について ほか)
第4部 交流の真実(逆対応と不可逆;西田と滝沢における仏教とキリスト教 ほか)
著者等紹介
前田保[マエダタモツ]
1949年東京生まれ。東京外語大フランス語学科卒、特許法律事務所勤務後、東洋大学大学院哲学専攻博士課程満期退学。東洋大学、慶応大学、職業能力開発大学校、和光大学などでフランス語、哲学、倫理学を教授。比較思想学会会員、滝沢克己協会事務局長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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