目次
桐壷
帚木
空蝉
夕顔
若紫
末摘花
紅葉賀
花宴
葵
賢木
花散里
須磨
明石
澪標
蓬生
関屋
絵合
松風
薄雲
朝顔〔ほか〕
著者等紹介
吉岡更紗[ヨシオカサラサ]
京都市生まれ。大学卒業後、ファッションブランドに勤務。西予市野村シルク博物館で染織技術を学ぶ。2008年より「染司よしおか」にて、5代目の父・吉岡幸雄のもと染色の仕事に就く。2019年、父の急逝に伴い6代目に。奈良・東大寺二月堂の修二会、薬師寺の花会式、石清水八幡宮の石清水祭などの伝統行事に関わるほか、国宝の復元などもてがける
吉岡幸雄[ヨシオカサチオ]
1946‐2019。京都市生まれ。染織史家・染色家。「染司よしおか」5代目当主。美術図書出版「紫紅社」代表。父、常雄や上村六郎、山崎青樹、前田雨城の残した研究をもとに、染め師、福田伝士と共に古代の染色技術の再現に取り組む。薬師寺、東大寺などの文化財の復元などに携わる傍ら、執筆業、講演などの活動も盛んに行った(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nyaoko
51
多分。これ読んだことある。と、思ったら改訂版だった。字が小さくて大変だったけど、襲(かさね)のグラデーションが綺麗です。当時の色彩を再現する為にどれだけの材料と、選別と、染色までに至る工程があったのか、想像しただけでクラクラしそうです。今年は本当に沢山のかさねをこの目で見たのですが、紫が1番大好きですね。2024/12/17
りらこ
24
大好きな源氏物語に色がついた。襲の色目の名まえの美しさにもため息が。そして源氏に出てくる女性たちが、色になって目の前に立ち上がり、イメージそのままだったり、違ったりを知るのも楽しい。 明石の君は、思っていた通り。落着きのあるなかに、華やかさも感じる色。 花散る里は、思っていたより可愛らしい。 末摘花は、思っていたより艶がある。これらは、勝手な自分のイメージなので、それが塗り替えられる楽しさ。 これらを染める技術の高さにも驚く。 また、現代は見ない生絹の透き通った美しさを知ることができ、とても嬉しい。 2024/03/01
えつ
15
『「源氏物語」の色辞典』を再編したのが今作らしいのですが…それにしても素晴らしかったです。 今後は物語を読みながら、衣装の色が浮かんでくるようになりそうです。色合わせが綺麗で素敵で、ついついうっとりしてしまいました。本書には英文も記載されていたのですが、そちらは読まずにスルーさせてもらいました。(英語苦手なので…すみません…)平安時代、思っていた以上にとても色鮮やかで見ている分には目が楽しくていいなぁ…と。NetGalleyさんにて。2024/02/03
あおい
13
当時使われた材料と技法に忠実に色彩を再現。鮮やかな紅梅の襲・躑躅の襲、涼しげな卯の花の襲、落ち着いた雰囲気の紫苑の襲・松の襲、若々しい山吹の襲… 様々な襲の色目が美しい。2024/06/16
もちこ
7
源氏物語を読んだことはあるが、その時の脳内イメージは少し薄らぼんやりとした色味の世界だった。 けれど、この本を読むと、そのイメージががらりと鮮やかに変わる。 源氏物語の中にある登場人物たちが身につけている色の描写や、他の文献で書かれている色の染め方などを参考に、著者の父が染めた布や糸が、源氏物語の54帖に沿った形で紹介されている。 繊細で鮮やかな色は、見ているだけで心が満たされる。 この本を読んだ後に、もう一度源氏物語の世界に浸りたいと思う。2024/02/06
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- 異人たちの館 文春文庫