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内容説明
近代詩は従来の日本文学にはなかったものである。万葉の長歌や歌謡など、長い形の詩歌はあったが、より深い思想や哲学など、複雑な精神性を自由にうたいあげる西洋詩の導入は、創造心に燃える明治・大正の人々に新鮮な驚きを与えた。自己表現としての詩集の造本は次第に工夫を凝らし、詩人と画家・版画家との交流を得て内容にふさわしい装幀を生み出した。本書では、明治・大正の貴重な初版詩集のコレクション(井田架蔵書)より、近代詩歌の歴史を辿りつつ、造本の美を探る。
目次
近代詩歌の産声(新体詩抄)
浪漫主義の高まり(島崎藤村;土井晩翠 ほか)
浪漫から象徴へ(薄田泣菫;蒲原有明 ほか)
象徴主義の時代(三木露風;北原白秋 ほか)
明治・大正詩集の装幀
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒロミ
45
明治大正の著名な詩人たちの豪華な装丁を眺められる一冊。いや〜絢爛ですね。こういうのが所有したくなる本というのかもしれない。各詩人の詩も載っていたり、近代詩のお勉強にもなります。北原白秋が気になる。2017/06/18
双海(ふたみ)
19
明治大正期の詩集の初版本がカラー写真で紹介されている。とても贅沢な1冊(笑) そして、文学史もおさらいできるなかなか優れた本。薄田泣菫の装幀が岡田三郎助だったり、藤村の装幀が中村不折だったり・・・迂闊にも知らなかった。学生時代に古本市で見たり買ったりした詩人(現在では絶えてその名を見ることにない)河井酔茗・横瀬夜雨などが載っていてただただ懐かしい。もうなんだか自分が平成生まれとは思えないような(?)気がして、この時代へ感傷に似た親近感を抱くのでした。2019/08/28
冬見
15
オールカラーで詩集の装幀を楽しめる。近代詩歌を時代順に読んでいきたいと思っていたのでちょうど良かった。概観を掴むには丁度よい。明治から大正期にかけての近代詩歌の流れを大まかに掴むことができ、満足。こう見ると、朔太郎の詩は本当にエポックであったのだなあと改めて感じる。2017/12/02
123456789wanko
4
アールヌーヴォー/アールデコ期の装丁を彷彿とさせつつ、ほんのり日本風な味がでているのが面白い。紹介されている本を自室にずらっと並べて、いつまでも眺めていたい。2012/06/14
Auristela
2
中谷無涯 すひかつらの表紙が好きなんだけど誰の作かが分からない!2018/08/12
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