内容説明
最近の株安局面でTOB(株式公開買付)によって証券市場から逃亡する企業が後を絶たない。その結果、100万人の株主が何も知らぬまま、「言い値」で株を取り上げられた…。企業を取り巻く金融のプロフェッショナルたちが個人投資家の“利益”を貪っている。個人投資家よ、有無を言わさず株を奪い取られる理不尽にいつまで泣き寝入りを続けるのか―!?大流行の「個人株主追い出しTOB」に立ち向かうための必携バイブル誕生。
目次
第1章 空前の非公開化ブームの影
第2章 キャッシュアウトの実態と会社法
第3章 サポーターの利益と投資家の不利益
第4章 追い出しTOBがかかった時の完全対策マニュアル
第5章 関連資料からTOB分析シートを作成・分析してみる~CCCを例に
第6章 TOBに応募しなかった場合のその後そして、会社との闘い方
第7章 「会社四季報」1ページでできるミニマムチェック
第8章 自分で業績予想を立ててみよう
巻末資料1 公開買付届出書提出一覧
巻末資料2 サポーター一覧
著者等紹介
伊藤歩[イトウアユミ]
金融ジャーナリスト。1962年、神奈川県生まれ。横浜国立大学教育学部卒業。ノンバンク、外資系金融機関など複数の企業で融資、不良債権の回収、金融商品の販売などを経験。16年間のサラリーマン生活時代に培った実務経験と知識を基に、『ZAITEN』『週刊東洋経済』をはじめとする経済専門誌を中心に執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ROY
6
情熱と信念がなければこうした本は書けるものではない。世の中の権威や多数者の不正を暴くことは勇気のいることでもあろう。経済ジャーナリストとして緻密な取材をされて法律面もよく理解されている。しかし、憲法論まで遡って欲しかった。私は会社法成立当初から違憲の疑いがあることを指摘してきた。会社法が全部取得条項付き種類株を導入した際、当初案は債務超過が要件であったが、きちんとした説明もないまま、削除され無条件となった。その時の立法担当官が弁護士となってこの業界でぼろ儲けをしている。零細株主の財産を盗み取ることで! 2014/03/21