桓武天皇―平安の覇王

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  • サイズ B6判/ページ数 342p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784878936494
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

渡来人を母に、末端の皇族を父に持ちながら図らずも皇位に就き、仲麻呂や道鏡、藤原四家や大伴家持等旧貴族との政争を戦い抜いて平安京に遷都し、京都千年の文化の礎を築いた波瀾多き驚異の生涯。

著者等紹介

三田誠広[ミタマサヒロ]
1948年、大阪生まれ。早稲田大学文学部卒業。77年『僕って何』で芥川賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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信兵衛

28
何時の世でもトップに立てば批判を免れ得ない、ということか。“覇王”となれても“聖王”となるのは至難の業、ということでしょう。2020/06/18

kaoriction@感想&本読みやや復活傾向

22
宿命、因縁。脈々と受け継がれる血の争い。聖王とはなんぞや。天皇とは、国とは。「非道からは、聖王は生まれませぬ。非道をなすのは覇王です。そなたは覇王をお望みですか」どんな時代、どんな時でも、母の言葉は的を得ているのではないか。渡来人である母と末端皇族の父。期せずして皇位に就いた桓武天皇。歴史小説というより資料書に近いような。立太子、即位までが長かった。大伴家持は良く書かれているのを読んだことがない。早良親王に興味を抱いた。空海の「平安京は千年の都になろうぞ」の如く、京都千年の文化の礎を築いた「覇王」の人生。2018/02/07

田中峰和

7
平安京遷都が794ウグイス程度の知識しかないものにとって、歴史を学べる有益な内容。無気力な酒飲みの白壁王の息子山部王がいかに桓武天皇の地位を得たのか。中国・韓国の文明や宗教がありがたい時代だが、百済の血をひく山部王にとって天皇になることは不可能とも思われていた。仲麻呂や道鏡は道具として女帝を利用する簒奪者だが、蝦夷征伐と平安京遷都で民を犠牲にした桓武天皇も聖王とはいえない。女帝の孝謙天皇が道鏡に操られる色情狂だったことや、その異母姉の井上内親王が、性欲発散のため見知らぬ男の子を宿すなど皇室の乱交が凄い。2019/05/22

7
桓武天皇を主役にした小説は初めて読みました。歴史で習った名前がどんどん出てくるので楽しく読めました。2014/03/19

藤枝梅安

5
天智天皇を曾祖父に持ちながらも、母は渡来人という生い立ちの山部王は不遇ながら気楽な青年期を過ごす。父・光仁天皇も中枢から距離を置き、酒浸りの生活をしていたが、図らずも皇位に就く。その父と同様、山部王も時代の流れに押し出されるように皇位に就いた。恵美押勝、道鏡、和気清麻呂、吉備真備などが次々と登場し、桓武天皇の崩御までを描く。前半は青年期の友情や苦悩が中心であるが、後半は歴史を辿っているだけという印象。終盤には最澄と空海が登場し、次の作品「空海」への期待を抱かせる。2010/05/25

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