内容説明
その言動に世界が注目するイランの映画作家が、あまりにも過激な半生と、芸術家としての営為のすべて、そしてイスラムとアメリカの現在・未来を語り尽くす。マフマルバフ・フィルムハウス提供による貴重図版多数収録。
目次
一九九六年のディナー(モフセン・マフマルバフ)
昔々、ある映画監督が…(ハミッド・ダバシ×モフセン・マフマルバフ)
アフガニスタンについて―目撃者としての芸術家(ハミッド・ダバシ×モフセン・マフマルバフ)
マフマルバフの全体像(ハミッド・ダバシ)
著者等紹介
ダバシ,ハミッド[ダバシ,ハミッド][Dabashi,Hamid]
1951年、イラン南部アハバーズ生まれ。テヘランで高等教育を受けた後、1976年に渡米。ペンシルヴェニア大学で博士号を2つ取得(文化社会学とイラスム学)。1989年よりコロンビア大学教授。現在、同大学中東アジア言語・文化学部長。著作は、全米図書賞、コロンビア大学ライオネル・トゥリリング賞などを受賞。近年は、イラン映画を英語圏に紹介する仕事に積極的に携わっている
マフマルバフ,モフセン[マフマルバフ,モフセン][Makhmalbaf,Mohsen]
1957年、テヘランの貧しい下町に生まれる。10代半ばで、当時のパーレビィ王政打倒を目指す地下活動に身を投じ、17歳のとき、警官の銃を奪おうとして失敗。4年半にわたる獄中生活を体験する。79年のイラスム革命の成就により釈放され、その後は、世界を変えうるものは暴力ではなく文化であるという考えから、まず作家として、82年からは映画監督として活動を始める。89年にはアフガン難民の男を描いた『サイクリスト』が「すべてのイラン人が見た」と言われるほどの大ヒットを記録し、イラン最高の人気監督となる。日本では2000年の『パンと植木鉢』『ギャベ』同時公開が映画ファンの間で大きな話題を呼び、多くのファンを獲得。2001年の作品『カンダハール』は、「9・11」の影響もあり、全世界に大きな衝撃を与えた。最新作は『アフガン・アルファベット』
市山尚三[イチヤマショウゾウ]
1963年生まれ。オフィス北野プロデューサー。アボルファズル・ジャリリ作品など、イラン映画のプロデュースを数多く手がける
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