内容説明
一八七六年、モスクワ市内の公園で、衆人監視の中、若い男がロシアン・ルーレットによりピストル自殺を遂げた。男はモスクワ大学の学生で財産家の御曹司。なぜ、そのような自殺の方法を選んだのか?事件の捜査にあたるモスクワ警察特捜部の若き刑事エラスト・ファンドーリンは、自殺した若者の周辺を洗っているうちに、多くの男たちから崇拝されているアマリヤという絶世の美女の存在を知る。彼女のとりまきのひとりで亡くなった学生の友人に接触して情報を得ようとした矢先、ファンドーリンはその学生とともに暴漢に襲われ、ナイフで刺される。朦朧とした意識の中…暴漢が口にした言葉“アザゼル”とは?世紀末ロシアを舞台に、若き刑事ファンドーリンが巨大な陰謀に立ち向かっていく。ロシア国内で絶大な人気を誇る歴史探偵小説。
著者等紹介
アクーニン,ボリス[Акунин,Борис]
本名グリゴーリイ・チハルチシヴィリ。1956年生まれ、モスクワ在住。現代日本文学の翻訳・紹介をするかたわら、文芸評論にもたずさわる。また最近まで月刊文芸誌『外国文学』の副編集長をつとめた。チハルチシヴィリ名義の仕事としては、三島由紀夫作品のすぐれたロシア語訳や、古今東西の作家の自殺を論じた研究書『作家と自殺』がある。1998年よりアクーニンのペンネームで、19世紀後半のロシアを舞台にした推理小説を『エラスト・ファンドーリンの冒険シリーズ』と銘打って次々に発表し、空前の大ブームを巻き起こす。ちなみに「アクーニン」は日本語の「悪人」である
沼野恭子[ヌマノキョウコ]
東京外国語大学卒業。東京大学大学院博士課程満期退学。訳書に、オクジャワ『すばらしい冒険旅行』(新書館)他。編訳書に、『魔女たちの饗宴―現代ロシアの女性作家選』(新潮社)
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感想・レビュー
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キムチ
詩歌
クサナギ 「読んでる本」=「バイブル本」
samandabadra
だん