内容説明
主人公「アメリーくん」は、優秀な語学力をかわれて、日本の大手商事会社「ユミモト商事」に入社。ところが、仕事といえば「お茶くみ」「コピーとり」ばかり。青い目のOLとして絶望の日々をおくっていたが、ある日、その能力をアピールするチャンスが訪れる…。世界が笑い、震撼した、日本のカイシャの生態。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スプーン
43
企業の「外国人イジメ」を描いた自伝的小説。バブル期日本のイジメは、今読んでもすさまじく、大方事実である事も、あの時代嫌な目に会った人にはわかる。アメリーの様な外国人はどのぐらいいたのだろう?最後の一行は、日本文化を愛していた西洋人の「悔しさ」が痛いほど伝わり、落涙。2022/06/30
タカギ
30
体験的OL小説、らしい。著者は駐日ベルギー大使の娘として神戸で生まれ、アジア各国を転々として育ち、日本の有名商社に就職した。語学力を買われて入社したはずが、仕事はお茶くみやコピー取りばかりで、その仕事さえも評価されない。目を覆うほどのパワハラ、モラハラの嵐。あまりに不条理で笑えるけど、ある程度は本当なんだろうな、と暗い気持ちになる。彼女の上司のフブキにもっと余裕があれば、違っただろうに。彼女との確執が読みどころでもあるが。日本人女性に対する鋭い洞察にとても感心するとともに、痛いところをつかれた感じがした。2020/01/24
こぽぞう☆
19
図書館本。アメリー・ノートン2作目。日本の「カイシャ」については、同時代に会社員してた私には疑問だらけだけど(私が研究職だったから?)美しき女上司とのSM的な関係が面白かった。図書館で著者の別の本見つけたら借りてみよう。2018/03/13
ずぅ
13
ベルギー人の著者が日本の“カイシャ”で働き感じた違和感、不条理。語学力を生かすために入社したカイシャで与えられた仕事場お茶汲み、コピー取り、トイレ掃除。。。いまの時代には信じられないけど、私も1年目こんな感じだった。よくやめなかったわたし。やめればよかったのにわたし。畏れおののいてというタイトルも、最大限の皮肉を込めてのネーミング。あとがきみるとこのひともだいぶ個性的なひとのよう。そうだろうな。2020/01/10
ジュール リブレ
10
不思議な⁉おはなし。なんだけど、西洋から日本はこんなふうに見られているのかなあ。 フランス語で三浦しをんが書いたような、そんな印象。結構、オススメです。愛国心が強い方にはダメかも、ですが。。。2011/12/04
-
- 和書
- 大物講座