内容説明
記憶の迷宮へといざなう衝撃的な演劇空間と、半世紀にわたる芸術的自伝。ポーランドの生んだ今世紀最高の演出家カントールの世界。本書の前半は、『ヴィエロポーレ、ヴィエロポーレ』、『芸術家よ、くたばれ!』、『私は決して戻らない』という80年代のカントールの代表作のイメージ・スクリプトと、『私は決して戻らない』の公演期間中にニューヨークで行ったインタビューからなっている。後半は、現在の時点から、カントール自身が、半世紀にわたる自分の芸術活動に対してつけた詳細なコメントから構成されている。
目次
私は決して戻らない(〔イメージ・スクリプト〕パフォーマンスへの招待;〔インタビュー〕20世紀の終わりの大いなるアンバラージュ)
芸術家よ、くたばれ!(〔イメージ・スクリプト〕パフォーマンスへの招待;〔省察〕見出されたオブジェ)
ヴィエロポーレ、ヴィエロポーレ(〔イメージ・スクリプト〕パフォーマンスへの招待)
芸術―わが生涯(先にはなにもない!;わが作品―わが旅;私の絵の起源;労働;メタモルフォーズ;地獄;十字路;人間のまがいもの;反展覧会、あるいは通俗展覧会;アンバラージュ;最下等の現実;人々;傘;忘却をまぬがれるために;絵について;私、現実の;〔インタビュー〕死が、そう私に命じた)