内容説明
妖精を思わせる異性人と純朴な少年との心暖まる交流を描いた表題作「ピーナツバター作戦」。さまよえるオランダ人の伝説をモチーフに、宇宙をさまようパイロットと流転の美少女との、結ばれるべき愛の運命を描いた「われらが栄光の星」。未来の軍事国家で許されぬ恋に落ちた男女を描く「星に願いを」など。抒情性で根強い人気を誇るヤングが、心優しき愛をうたいあげたSF短編集。
著者等紹介
ロバート・F.ヤング[ロバートF.ヤング][Young,Robert F.]
1915~1986。1915年アメリカ・ニューヨーク州で生まれる。1953年、36歳で「スタートリングストーリーズ」誌においてデビュー。以来SF専門誌を中心に200篇近くの短編を発表。ロマンティックで抒情性にみちた作風で、アメリカでも根強い人気を保っている
桐山芳男[キリヤマヨシオ]
1948年生まれ。同志社大学工学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐々陽太朗(K.Tsubota)
57
甘っちょろいといえば甘っちょろい。しかし、その甘さは決して安っぽいメロドラマではない。ロバート・F・ヤングの描く世界にはもっとピュアで気高いものがある。少年のころから思春期にかけて胸に抱いていたロマンチックな想い、そんな追憶が切なさとともによみがえってくる。そんな短編集です。こんな素敵な短編集を出版して下さった青心社に感謝。そして復刻版『たんぽぽ娘』が今、手元にある。河出書房新社にも感謝、感激、あめあられである。2013/05/29
ダージリン
10
「ジョナサンと宇宙くじら」とは、テーマ?が違う短編集でした。「神の御子」が好きかな。2013/12/31
へてろせら
6
たんぽぽ娘で有名なヤングの短編集。ヤングの他作品と比較しても、主人公とヒロインが安易に恋におちて唐突にSF的説明が入る作品が多かった。また、キリスト教的価値観は少し鼻につく。「種の起源」はマンモス型のタイムマシンで過去にいきヒロインを助ける話。ヤングは「時が新しかった頃」でもトリケラトプス型のタイムマシンを使っていた。ドラえもんみたいでワクワクする。本書のなかでは少年と異星人の素朴な交流を描いた表題作「ピーナツバター作戦」が一番良かった。2023/10/27
sawa
6
壮大でロマンチックなSF短編集。「これはSFか?はたまた哲学書か?」という物語からスタートしたので、最後まで読み切れるか不安にかられたが、難解な作品は難解なりに、読みやすい作品はそれ以上に楽しめた。ムード作りが巧いのかな。「神の子」「我らが栄光の星」等、SFというか神秘的だった。2013/11/05
スズツキ
4
ホント、表題作のようなやつに弱いんですよ。単純な人間なのであんなのは全然飽きないね。それ以外の作品も根幹に根ざすのは宗教だったりして扱いにくいかもしれないけど、ストーリーで中々読ませる。「種の起源」は時間SF愛読者必見かと思いますが、いかがか。2012/12/14
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