内容説明
近世・近代の奈良では、古代の「首都」のファシリティーのほとんどを、今日までつなぐ営みが続けられた。この人類史上、類例を見ない都市機能の維持こそ、奈良本来のアイデンティティではないか。その本質を知る手がかりは、当時を生きた人々の記録や記憶から探り出すしかない。
目次
1 折口信夫の歌と思想―「葛の花」の歌をめぐって
2 近世・近代の万葉集研究
3 大和近代の風景と自然観・再考―大和ゆかりの宝物にみる「生き物」風物詩
4 新井白石の南北朝論
5 「鎖国日本」言説と永久開国論
6 樽井藤吉の軌跡と思想
7 井上円了が観た奈良の光―「大和紀行」と「大和論」
著者等紹介
中島敬介[ナカジマケイスケ]
奈良県立大学ユーラシア研究センター特任准教授、副センター長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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