内容説明
小説を探偵する。そう、あれが終わって１３階段を昇り屋根裏部屋に戻ったラスコーリニコフ。夢を読み解く神経がプリプリ、動きはじめる。
目次
第１章 地底人現わる！―ラスコーリニコフの夢は時空を駆けめぐる
第２章 作家は交響する―まことにキー・ワードは鍵であった
第３章 主よ、もう臭くなっております―第二のコース、スメルジャコフ君、従僕！
第４章 左手に知らしむべからず―蛇が女で、女が蛇で…
第５章 笑助さんと臭助さん―オナンは精を「地に洩らした」
第６章 時間よ止まれ！―「唖、聾」（マルコ福音書）の風が吹く
第７章 『罪と罰』のそっくりさん
第８章 病める薔薇の“蜘蛛”―あるラスコーリニコフの告白（１）
第９章 病める大地の“蜘蛛”―あるラスコーリニコフの告白（２）
第１０章 馬場さん（江川卓）の想い出
著者等紹介
長屋恵一［ナガヤケイイチ］
１９５０年、北海道小樽市生まれ。東京工業大学理学部（Ｉ類）応用物理学科卒業。同大、江川卓研究室の研究生として一年過ごした後、進学塾講師、数学教師、料理店下働きを経て調理人となる。ビストロ（洋風居酒屋）、寿司店等を経営。その傍ら北海道大学のロシア文学研究誌『えうゐ』（２２～２９号）にエッセイを掲載。小樽市在住（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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