内容説明
「厳罰化」モデルだけでは現代の刑事司法は理解できない!フーコーの統治性論や、ラトゥールのアクター・ネットワーク・セオリーを援用しながら、カナダのドラッグ・コートや保護観察プログラムに関する徹底した社会調査(フィールドワーク)を展開。薬物事件弁護や矯正保護処遇のあり方など、新たな時代の薬物処遇をトータルに理解する視座を提供する。
目次
第1章 序論
第2章 トリートメントの心性―犯罪者/アディクトと変容のプロジェクト
第3章 薬物のパーソナリティ
第4章 司法とセラピーの翻訳―DTCのネットワーク
第5章 アディクトによる自己への配慮
第6章 結論
訳者解題 本書の独創性と普遍性―1人の批判的犯罪学者のライフヒストリーを手がかりに
著者等紹介
ムーア,ドーン[ムーア,ドーン] [Moore,Dawn]
1974年生まれ。2004年にトロント大学犯罪学センターの博士課程を修了(PhD(犯罪学))。現在、カールトン大学公共問題学部准教授(Law and Legal Studies)。『カナダ法・社会研究誌(Canadian Journal of Law and Society)』の共同編集委員長
平井秀幸[ヒライヒデユキ]
1978年生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。博士(教育学)。東京大学大学院教育学研究科教育学研究員、カールトン大学博士研究員等を経て、四天王寺大学人文社会学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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