ロースクール臨床教育の100年史

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ロースクール臨床教育の100年史

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  • サイズ A5判/ページ数 196p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784877982614
  • NDC分類 320.7
  • Cコード C2032

出版社内容情報

本書は、アメリカにおける臨床教育の過去・現在・未来を、緻密かつ大胆に分析・展望したもので、日本での臨床法学教育の実践にとって示唆に富む。

ロースクール臨床教育の100年史
CLINICAL EDUCATION FOR THIS MILLENNIUM:THE THIRD WAVE
刊行によせて……………梶谷 剛
訳者代表まえがき……………道あゆみ
ミレニアムの臨床教育:第三の波……………マーガレット・マーティン・バリー+ジョン・C.デュビン+ピーター・A.ジョイ
はじめに
? 過去における挑戦――臨床事業の創設
 A 理論的教育的臨床事業の探求
  1 近代ロースクールの誕生と臨床法学教育の第一の波
  2 近代ロースクールの成熟と臨床法学教育の第二の波
   a 臨床法学教育の社会正義的側面
   b 臨床教授法の発展
 B 経済的実現性の探求
  1 臨床プログラムの発展と法学教育の変容に向けた経済支援
  2 コスト問題の理解
  3 伝統的教育と臨床教育の相対的費用
  4 臨床教育に対する更なる財政支援
 C 制度的正当性の探求
?(楽観できない)現在――ロースクールのカリキュラムにおける臨床教育の役割の定義づけとその純化
 A 1年次における臨床教育の方法論
 B 上級年次の臨床科目
 C 「普及」のアプローチ――組織的・連続的臨床教育――
 D 進化
? 将来に適臨床教 育の歴史と実態
III 筆者が経験した臨床教育――臨床教育の醍醐味を探る――
 1  ニューヨーク大学ロースクールのカリキュラムについて
 2 「家族問題クリニック」 の概要
 3 「比較刑事手続クリニック」 の概要
 4 2つの臨床プログラムの有用性
IV 臨床教育実験授業の報告
 1  実験授業実施までの経緯
 2 実験授業実施の概要
 3 実験授業の成果
 4 実験授業を通じて明らかとなった今後の課題
V 結びに代えて
筆者・訳者プロフィール


 2004年4月,司法制度改革の目玉の一つと言われる法科大学院制度がスタートしました。
 この法科大学院は,新しい法曹養成制度の中核と位置づけられた重要な教育機関であり,そこでは,これまでの法曹教育の反省に立った豊かな教育の実施が期待されています。こうした教育が現に実施され,今後の法曹の質及び量の充実が図られることは,とりもなおさず,各種の司法制度改革実現の礎となるものです。
 ところで,法科大学院は,米国のロースクールを参考にしてつくられた経緯があります。そして,米国の臨床教育プログラムが,そのロースクールの歴史の中で豊かに発展してきたことをふまえれば,我々としては,我が法科大学院教育を充実したものとするため,同国の臨床法学教育の実績に大いに学ぶ必要があります。しかしながら,こうした必要性にもかかわらず,これまで,米国の臨床教育に関する情報が,我が国において必ずしも十分に紹介されてきたとは言えませんでした。
 本書に収めた「ミレニアムの臨床教育:第三の波」は,米国ロースクールの臨床教育の歴史と現状を分析するとともに,将来における臨床教育の展望を意欲的に綴った論文です。また,本書には,2004年の当連合会及び東評価する機会をもつことであろう。

 本書が題材とする臨床教育は,「実務との密接な連携を図り」ながら,「国民の社会生活上の医師」たる法曹を養成するという,法科大学院の理念実現の鍵を握る,最重要プログラムである。そこでは,既存の法学部教育の枠にとらわれないことはもちろん,これまでの司法研修所の教育とも異なった意義・目的をもつ臨床教育の展開が,期待されていた。
 しかし,法科大学院の臨床教育をめぐる議論は,当初から司法修習との役割分担論とあいまって混迷を極め,これが,臨床教育に意欲的な法科大学院とそうではない法科大学院とに二分してきたとすら言える。また,近時は,新司法試験合格率の見通しが明らかになる中,多くの時間とエネルギーを費やす臨床教育をどう位置付けるかが,改めて検討課題に挙がっている。
 今回翻訳の機会に恵まれた「ミレニアムに向けての臨床教育:第三の波」(以下「本論文」という)は,こうした混迷の続く法科大学院に,多くの「手がかり」を供するものである。なぜなら,日本の法科大学院制度を豊かに育てるには,諸外国の実績に学ぶことが必須であるところ,本論文は,アメリカにおける臨床法学教育の過去・現在・未来をえてその力が益々隆盛を極めていること。とりもなおさず,こうした社会全体の変化の「波」の中に,法曹やその教育のあり様が,望むと望まないとにかかわらず,丸ごと飲み込まれてきた事実,そして,今後一段とそれが加速するであろうことを。殊に,未来への展望を語る本論文最終章には,リアルタイムで進行する世界の変化の「波」を見て,息つけない緊迫感を感じる読者も多いのではないか。そういう意味で,本論文は,単に臨床法学教育の歴史と行方を論じたものではなく,アメリカ社会のこの100年に対する,深い洞察を織り込んだ壮大な読み物となっている。法曹のあり方を探る作業は,社会のあり方を見極めることであり,法曹教育を論ずることは,我々が向かう未来を見定めることに他ならない。それは,思うより覚悟の要ることであり,世の中のダイナミズムを見つめる明晰さと,自らの過去を否定する潔さが不可欠となる。そして,21世紀に生まれた「波」は,今後一層大きく高くうねって津波となり,我々は,国境を越え,同じ「波」に対峙し,飲み込まれるときを迎えつつある。本論文からは,そんなメッセージが,静かに,しかし並々ならぬ緊張感をもって伝わってくるように思う。

 本書には

目次

ミレニアムの臨床教育:第三の波(過去における挑戦―臨床事業の創設;(楽観できない)現在―ロースクールのカリキュラムにおける臨床教育の役割の定義づけとその純化
将来に適応すること)
ピーター・A・ジョイ講演会/パネルディスカッション録―日本における臨床法学教育実践の課題(日本の臨床法学教育が直面する3つの課題;日本における臨床教育実践の条件と課題)
法科大学院における臨床教育の有用性を探る―日弁連による臨床教育実験授業の報告を兼ねて(臨床教育とは;筆者が経験した臨床教育―臨床教育の醍醐味を探る;臨床教育実験授業の報告)

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