内容説明
独立国家共同体CISを、旧ソ連空間に形成されたひとつの纏まりとして捉えようとする本書は、その多様化を見据え、国際関係の観点からも分析する。類例のないこの共同体は今世紀のひとつの行方を示唆している。
目次
1 CISの位相(CISの軌跡;機構としてのCIS)
2 CISの基線(経済統合―旧ソ連経済空間の解体との対照;安全保障―CIS全体の統合から部分的な協力関係の構築へ;「近い外国」のロシア人―同胞法と国籍法に見るロシアのジレンマ)
3 CISの変異(ロシア・ベラルーシ連合はCIS統合の牽引車か;CIS内サブ・リージョナル・グループの動向―GUUAMの盛衰を事例に)
4 CISの展開(CISと国際関係―ウクライナ・コーカサス・中央アジア;CISとロシア―選択的重層アプローチの形成と展開;21世紀の「実験場」?)