内容説明
あらゆるものがつながりあいささえあいながら、いまここにあるということ。はじめてのホリスティック絵本。
著者等紹介
松田素子[マツダモトコ]
1955年山口県生まれ。早稲田大学卒業後、児童図書出版の偕成社に入社。雑誌「月刊MOE」の創刊メンバーとなり、同誌の編集長を務めた。1989年からはフリーランスの編集者として絵本を中心に活動。数多くの本の誕生にかかわってきた
nakaban[NAKABAN]
1974年広島県生まれ。現在、画家、絵本作家、イラストレーターとして活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Hideto-S@仮想書店 月舟書房
96
樹齢数千年の屋久島の杉も最初は小さなタネだった。こんなに大きくなったのは、特別だったわけじゃなく、生きることをやめなかったから。土が少ない岩だらけの島で、どんなに頑張っても根を伸ばすことはできなかった。でもあきらめはしなかった。形が揃っていなくても、生きるためにベストを尽くした。小さなものたちに支えられ、樹同士で支え合って、大きく育った今はいろんな生き物を育てている。樹はどこにもいけない。どこにも行かない。だけど動き続ける。ここにいる―――。優しい言葉で書かれた哲学書のようです。樹も人も同じなんだね。2015/07/21
Natsuki
72
屋久島に住むおおきな樹、屋久杉が語る「わたし」のお話。これは生きとし生けるもの全てのものに通じる普遍的なテーマ。ちいさなタネから生まれ、生きて、生きて、生きて・・・やがてはその生を終え、次へとつながっていく命。読み進むうち、大きな樹の話を自問自答していることに気づく。私はじぶんじしんの根っこで地面に立っているだろうか。2016/03/31
chimako
72
命はいつもでもどこでもつながっているということ。誰かと共存することでたもたれているということ。目に見えない小さな命に支えられているということ。そして、わたしも誰かを支えやがて命の温床になるということ。厳しい自然の中で決して諦めず生きぬいてきたこと。これは、屋久杉の語り。これは、あなたのことば。これは、私の気持ち。そして、未来を生きる君たちに贈る一冊。2015/07/22
天の川
37
屋久島の杉が主人公の本。絵も文も力強い!逞しく、優しく、生きることの素晴らしさを訴えかける。屋久島の過酷な環境の中で生き延びるためにわずかな土に根を張り、成長を阻む岩をも抱き込んで生きる!コケに育てられ、コケを育む、その豊かさ。動物も植物も共に在り、やがて倒れることで、次の命を育む場所となる。甘さなど微塵もない、けれど途轍もなく優しい、命の節理に息をのむ。2015/08/09
ぱお
30
つながりと生命力を感じました(^^♪2014/09/25