内容説明
自然の猛威に対峙した人たちの生きざまがいとおしい―忘れてはいけない「伊勢湾台風」のすべてがここにある。
目次
序章 ふたつの顔を持つ小さな村
第1章 その日、九月二十六日
第2章 名古屋地方気象台
第3章 三つの災害対策本部
第4章 新政成の悲劇
第5章 飛島村からの第一報
第6章 災害という名の「人災」
第7章 嵐のあとで…
終章 半世紀の星霜
著者等紹介
岡邦行[オカクニユキ]
1949年、福岡県生まれ。法政大学社会学部卒。出版社勤務を経て、1976年にフリーランスのルポライターに。1999年に『野球に憑かれた男』で第三回報知ドキュメント大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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fuchsia
1
もはや戦後ではない1959年に台風による水害で5000人規模の死者が出ているという事実。全村水没した飛島村に焦点をあてておりますが、当時の村民の体験談は名前と時系列を各段落の前につけておいたほうが読みやすいと思う。2009/08/23
ゆふいん
0
飛島村の歴史だけを追うのか、伊勢湾台風による被害の概略を描き出すのか。どちらかに的を絞ってほしかった。 2012/11/09
緑のたぬき
0
伊勢湾台風で甚大な被害を受けた愛知の横にある飛島村、被災後の復興について。戦時下は軍工場のある愛知県のデコイとして干拓地の裸電球の光源で爆撃機を引き寄せ目的に偽装都市にさせられていた。台風高潮被害を受ける前から、このエリアが軽視されており、十分な堤防建設もされていなかった。関西にいくとき高速で飛島は通過したことがあるが、こんな過酷な歴史があったとは。飛島被害状況はなまなましい記述が多く読むのがきつかった。レゴランドや温泉レジャー施設のあるエリアとしか認識していなかった。2020/04/16