内容説明
ろう者の信仰生活をめぐる、教皇庁の画期的な国際会議の講演録。多様な立場からの発言を通して、開かれて生きることの意味を問う。
目次
エッファタ!教会共同体のろう者(ジグムント・ジモフスキ大司教による開会のあいさつ;ハビエル・ロサーノ・バラガン枢機卿あいさつ ほか)
第1章 世界のろう者―過去から現代まで(世界のろう者―過去から現代まで;教会共同体におけるあるアメリカ人ろう者 ほか)
第2章 聴覚障害の医学的側面(聴覚障害の医学的側面;ろうの医学的側面―心理学 ほか)
第3章 家族とろう者(家族とろう者;共通のテーマでの三つの証言「ろう者とその家族―夫婦の経験」 ほか)
第4章 ろう者の司牧(ポーランドにおける司祭による聴覚障害者の司牧―特別な対応が必要な新領域;共通のテーマでの六つの証言「司牧の経験」 ほか)
ジグムント・ジモフスキ大司教による閉会のあいさつ
感想・レビュー
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Francis
12
ローマ教皇庁が初めて行ったろう者のための国際会議の公営集をまとめたもの。題名「エッファタ」とは新約聖書マルコ福音書のエピソードによる。カトリック教会はこれまでろう者とどう関わってきたか、これからどう関わるべきか、を論じている。信仰に関する書ではあるが、ろう、すなわち耳が聞こえないとはどういう困難が伴うのか、ろう者とのコミュニケーションに不可欠な手話や補聴器の現状についても詳しく論じており、カトリックではないろう者、難聴者にも大いに参考になる内容が含まれている。2020/03/03