内容説明
飲食店経営者の藤原が奥多摩山中から顔面の原形を留めないほど悲惨な姿で発掘された。被害者が生き埋めされていた驚愕の事実に衝撃を受けるエンバーマーの美弥子の許にさらに轢死体が運びこまれる。二つの事件の捜査線上には同一人物の容疑者―何と指名手配中の凶悪殺人犯・今井葉子が浮かび上がり…。各地を転々としながら男を騙し、整形まで受けて十三年間逃亡し続けた冷酷な悪女の目的とは?大好評EMシリーズ第三弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まぶりな
3
EMシリーズ第三弾。生前にどんな罪を犯していたとしても、遺体となって現れた時には、誠心誠意の処置を施すところに、美弥子のエンバーマーとしてのプロ意識を感じた。重苦しい物語だけに、ほのぼのしたラストが救いだった。2015/11/18
みやぎ
2
やっぱり部外者な分、事件解決とかに関してはあっさりめ。前の巻でもそうだったけど、どんな人間であってもエンバーミングする際に気持ちを切り替えて出来るのはすごい。気持ち的には今回の話が一番スッキリ終わってよかった。2019/06/08
とことこ
2
最後の誕生日祝いでほっとさせられた。それにしてもどんな犯罪者でも死んだ人に対しては真摯に向かい合えるってすごい。私ならやっぱり難しいなぁと思うから。2012/03/30
あやめ
0
死とは何か、尊厳とは何か。死と向かい合う人々の心理描写が冴えている。2011/06/29
蘇芳
0
この話が一番好きだ。2003/06/16