内容説明
坂本弁護士一家失踪事件を推理した第百二十五章「拉致」(「ゴー宣7」所収)に対してオウム真理教が記事の訂正、謝罪を要求してきた。これをもって著者とオウムの裁判闘争が始まる。オウム弁護士との面談、度重なるオウム本部への勧誘、不審者の影…そんな緊張が続く日々、仮谷さん拉致事件、そして地下鉄サリン事件が起こったのだった―。
目次
オウムが来たりて抗議する
ピャーポくんの手記
解同内部からの抗議に応える
いじめは社会主義学校の平等苦からの逃避
ゴーマニズムとは与党精神だ
阪神大地震チャリティー漫画
便意なしのリゾートも被災地もない!
本多勝一がわしに会いに来た
マルコ廃刊からジャーナリズムを考える
オウムとの裁判闘争開始〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
3
個人的にはいじめに関する回が一番面白かったけどやっぱりオウムだろう、この巻は。小林よしのりは現実を漫画にして現実を飲み込もうとした作家だがここまで来るともう現実が漫画を上回りそれをまた小林よしのりが物語化しようとしたりで異様なテンションだ。タブーに切り込む漫画家という印象は戦争論よりこのオウムとの闘争時代が一番だと思う。しかし一気読みすると遠いとこに来たもんだなあ2011/08/28
ポポポン
2
他誌でオウム真理教事件を読んでいるので、ゴー宣を思い出し読了。オウム、阪神淡路大震災、いじめ問題…現在も同様な課題を抱えて生きているんだとギャグに笑いつつ悩んでしまう。当時のマスコミはオウムに対して、面白おかしくもてはやしていた。よしりんだけは、最初からブレない態度と表現で戦っていた。発信される情報が全て正ではなく、疑いを持ち自分で考えるのは今も大事。2024/08/10
くろうさぎ
1
坂本弁護士一家とオウムの話だ。この頃からオウムが怪しいと言っていた小林よしのり改めて勇気があって強い! ぴゃーぽさんの話もこの頃は今より酷い中傷があったんだろうと思う。今みたいにネットで本人が否定出来ないやりたい放題でどれだけの人達が傷付いて来たのか。差別問題と言い今読んでも全然古くない。恥をかくことを恐れないって簡単な事じゃ無い。自分に自信が無いと出来ない事。皆んな読んだ方がいい本。2022/06/15
Tetchy
1
まさにオウム一色といった巻である。また作者自身の暗殺未遂事件も世間で有名になった事件であり、作中のデフォルメもあながちオーヴァーでないような印象を受ける。またゴー宣バッシングも更に加速され、前回で完結したように思えた死闘編が未だ継続中である事を認知させられる。興味深かったのはオウムの訴訟を起こす手口と刑事の人民保護に対する対応が克明に記されていた事。それらに敢然と立ち向かう作者に反権威主義の真髄を見た。2009/04/13
ち〜
0
オウム事件が中心の一巻。作者の覚悟が感じられました。2012/04/12