幻冬舎文庫<br> 危険な歌―世紀末の音楽家たちの肖像

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幻冬舎文庫
危険な歌―世紀末の音楽家たちの肖像

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  • サイズ 文庫判/ページ数 275p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784877286606
  • NDC分類 762.55
  • Cコード C0195

内容説明

キューバ革命からペルー大使館人質事件まで、政情不安と経済難にあえぐ中南米の国々。しかしその一方で、ステップを踏んで人々は歌う。彼らにとっての歌とは癒しなのか、それとも武器なのか。メキシコ、キューバ、チリ…あてどない放浪の道程と、アーティストたちとの心のふれあいを綴った、一人の日本人女性シンガーによる音楽紀行エッセイ。

目次

1 オペラ座の佳人
2 異聞『コンドルは飛んでいく』
3 『ベンセレーモス』の死
4 国境の南で
5 亡命者たちの楽園
6 時代は心を生み出してゆく
7 そして歌いながらの革命
8 ブエノスアイレスの祈り
9 黒いギター
10 チリ、ふたたび
11 流れの中で
12 ハリスコ・パーク
13 流れは変わる

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

秋 眉雄

13
キューバでは『革命防衛委員会=町内会』。自分は結局のところ部外者でしか有り得ないという立ち位置がしっかりとしているからだろうか、それがこの本をイイものにしているし、説得力を持たせているのだと思います。20世紀末に書かれたものだけど、今でも充分、政治的にも音楽的にも有効なものです。いろんな知らないミュージシャンを知ることができた。さて、何を聴こうか。2016/08/10

岡本匠

9
八木啓代はラテン音楽の歌い手。一度コンサートに行ったことがある。大阪の小さなライブハウスで、ほとんど知らない歌が紡がれていた。 中南米には多くの国があり、どれもが政情不安定な状況にあった。しかし、そこには、音楽があった。どのような状況に置かれても歌い続けたいという、多くの歌い手がいた。命を削りながら、それでも歌う。確かに歌とは危険なもので、人の心の色んな部分を揺さぶり、人を行動に駆り立てる。昨日、共謀罪が衆議院で可決された。今の日本には歌が足りていないのかもしれない。なのに、独裁政権はできつつあるんだね。2017/05/20

ソバージュ

7
ラテン音楽歌手で作家である著者を全く存じておりませんでした。 既知のラテン音楽の種類がほんの僅かであったこと、ラテン諸国の情勢(特にチリ)も無知だったことに愕然とした。昔旅先でCDを大量購入するのが趣味だったが、この本を読んでいたらと思うと腹立たしい。2021/02/14

よきし

1
歌を歌うことで、ラテンアメリカ社会を変えていこう、不正を告発していこうという人々を追ったドキュメント。 70年ごろを頂点に盛り上がった左翼系革命歌「ヌエバ・カンシオン」運動などの担い手達が、時に当局からの拷問を受けたり、国外追放を受けたり、投獄される人も出る中、それでも社会の不正義を歌い、変革を求めた歌い手たちの姿が、歌手である八木さんの彼らとの交流を通して描かれる。 アメリカ一辺倒の世界に対して疑問を持つ人は、ぜひ一度読んでほしい。そして歌声を聞いてみてほしいと思います。

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