内容説明
夢を捨て、愛を捨て、両親を陥れた人間への復讐だけを胸に生きてきた女性実業家が、病の淵で初めて見つめた己の心の闇。十年目の「夜会」をベースに高らかに唱い上げる中島みゆき初の長編叙情詩。
目次
穏やかな海
雪を抱く海
孤船
崖
親展
爪
霧の橋
献灯
影人形
人さらいの海
彫
此岸
海嘯
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
J D
70
ムムム!これは、小説?戯曲?それとも、壮大な詩?いづれにしても、中島みゆきさんの作り出す世界の中を漂い、楽しませて頂いた。でも、一度読んだだけでは、この世界は理解できない。津波というアイテムを使われると少し複雑な気持ちになる。時間をおいてまた読んでみたい。2023/10/23
ochatomo
4
1998年夜会は集大成といえる充実ぶりで「紫の桜」を歌う姿はDVDであっても感動を呼ぶ 小説では歌がない代わり詩的な表現 人生の苦しみを昇華するかのよう 1999刊2017/06/13
oasam
3
あれ、大好きなみゆきさんが本を出している、と手に取って読んでみました。これは物語?詩?それとも戯曲?でも期待どおり。いつもの歌の世界が、今度は文字だけで拡がっていきます。言葉のイメージが重なりあい、時間や空間が溶け合う壮大な世界。人生とか運命とか因果とか、ああ、ままならないなあ、でも愛おしい、とこの人の歌を聴き終ったときと同じ気持ちになりました。2018/01/10
とよぽん
2
怨念の悲しさ、構想の遠大さがすごい。2014/11/16
白いカラス
1
第10回の夜会のテーマ。 怨念ですか?ちょっと恐ろしくなりました。 このような作品を書くと歌でも本でもみゆきさんの筆力はすさまじいですね。感服です。 2022/06/28
-
- 和書
- 唐詩選 〈下〉 岩波文庫