内容説明
生きていく力に溢れた路上生活者たちの「これが素の毎日」。ホームレス支援雑誌『ビッグイシュー』発、涙がでるような、くやしいような、笑うしかないような、137句。
目次
生きることのいろいろ
暮らしのこれそれ
食べることあれこれ
着ることなにがし
友達ってどれこれ
仕事やお金のもろもろ
老いや死のそれぞれ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
澤水月
26
一人でも泣く人いたら生きること・シケもくが値上げなくとも当たり前・駅に寝て電車乗る日はいつのこと・初詣さい銭なしで叶うかな・バレンタイン世相反映給付チョコ・めまいする立ち読みはじめて八時間…支援誌ビッグイシュー発。ふとした契機で「孤立」、ホームレスとなった我々と同じ人間。語彙も知識欲も教養もある(作は福岡の6人)。バブル名残『池袋母子餓死日記』もあえて孤立選んだ老母のどんなに貧しても新聞購読やめぬ姿に考えさせられたと思い出す。孤立は共有すれば絆と句、笑が生まれる。思索の孤独と孤立の陥穽は違うと留意したい2016/03/21
nonpono
22
図書館の棚にあった一冊。どうやって句を集めたのかなと思ったが、ホームレス支援雑誌「ビッグイシュー」発らしい。新宿駅西口あたりで販売しているのを過去に見たことがある。6人の方の137句。わたしが印象的なのは、「見てしまう 故郷行きの 高速バス」、「たまに飲む 酒もわびしい うきよ酒」、「手をあげて 探しているのは 蜘蛛の糸」。余韻さえ感じる。川柳ってもっと世間に対して皮肉ったり、斜に構えるのかなと思っていましたが、何かこの句集違いますね。哀愁さえ感じます。今度は、「ビッグイシュー」を購入しようと思いました。2024/04/26
南
22
自分の暮らしが恵まれたものだ、と改めて思う。でも、この物の無さ(ミニマル)、時間の多さは、羨ましい?。時々、読めない漢字を使った川柳があって、なんかすごいと思った(笑)。2018/06/23
アイアイ
22
「クリスマス水道水で乾杯だ」「夢つかむ宝くじ買う金もなし」6人のホームレスさんが書き出し雑誌の編集者の目に止まり作られた本。生きる生の声、ホームレス生活の過酷さ悲しさを訴えかけられ揺さぶられます。みなさん、故郷に帰れるといいな。▷図書館2016/04/30
こうちゃ
16
☆3 リアル路上生活者6人が川柳で表現する[これが素の毎日]の137句を掲載。”終わりに”を読んでホームレスの方の作品だとわかったので、この情報は”はじめに”知りたかったな~とちょっと不満。笑うに笑えない悲哀に満ち満ちていた。2016/03/29
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