出版社内容情報
〈繋がらぬ韓流ブームの淵に沈む一九一〇年のままの 在日〉在日コリアンとして、女性として、その日常の想いを31文字に託す。「戦う女など言うのは誰なのスーパーの半額ばかり伸ばしてる手に」
「繋がらぬ韓流ブームの淵に沈む一九一〇年のままの 在日」
「ヘイトスピーチいえヘイトクライム谺する少女の夏を揺るがせて過ぐ」
――故・近藤芳美氏が絶賛したデビューから三十余年。
在日コリアンとして、女性として、母として、生きる日々の想いを詠む。
愛する者を亡くし、詠えずに過ぎた眠れぬ夜の空白と暗黒を、三十一文字に託す。
歴史を詠い、変わらない日本を問う。
歳月を刻む第六歌集。
短歌1
序章 白い氾濫
1 罪と毒
2 秋黴雨
3 火をつけて秋
4 風の絵師
5 清道旗
6 アンニュイ
エッセイ1
忍者の里との不思議な縁/チマチョゴリのご真影?/楼車と巡る通信使残照
短歌2
7 アメリカン瞑想
8 奪われて
9 金官伽?
10 ??? 鳳仙花
11 カーネーション
12 父の帽子
13 変わらないんだ
エッセイ2
韻律が刻むレクイエム/追憶は歳月に流されて/旅立った父のメモリー
短歌3
14 ゆめの通い路
15 銀河群
16 大和まほろば
17 ヤクザだね ワタシって
エッセイ3
どこに? 私の古里よ/梅に憶う父祖の地の春/鳳仙花 種にこもる追憶
短歌4
18 black chocolate
19 たわむ着地点
20 あてなき日々に口ずさんで
終章 夢十夜
あとがき
李正子[イチョンジャ]
1947年、三重県伊賀市(旧上野市)生まれ。65年、三重県立上野高等学校卒業。中学校時代に短歌と出会い、二十歳頃から作歌を始める。近藤芳美に師事。短歌結社「未来」所属。在日韓国人歌人として初めて、作品が日本の中学高校の教科書に採用される。
【著書】 歌集『鳳仙花のうた』(雁書館、絶版、1984年)。歌集『ナグネタリョン―永遠の恋人』(河出書房新社、1991年)、『ふりむけば日本』(河出書房新社、雁書館刊『鳳仙花のうた』を織り込んだエッセイ集、1994年)、歌集『葉桜』(河出書房新社、1997年)、『鳳仙花のうた』(影書房、『ふりむけば日本』を底本とした増補版、2003年)、歌集『マッパラムの丘』(作品社、2004年)、『在日文学全集 17』(共著・勉誠出版、2006年)、歌集『沙果、林檎そして』(影書房、2010年)ほか。
内容説明
故・近藤芳美氏が絶賛したデビューから三十余年。詠えずに過ぎた眠れぬ夜の空白と暗黒を、三十一文字に託す。在日コリアンとして、女性として、母として、生きる日々の想いを詠う。歴史を詠む。
目次
短歌(罪と毒;秋黴雨;火をつけて秋;風の絵師;清道旗 ほか)
エッセイ(忍者の里との不思議な縁;チマチョゴリのご真影?;楼車と巡る通信使残照;韻律が刻むレクイエム;追憶は歳月に流されて ほか)
著者等紹介
李正子[イチョンジャ]
1947年、三重県伊賀市(旧上野市)に生まれる。65年、三重県立上野高等学校卒業。中学校時代に短歌と出会い、二十歳頃から作歌を始める。2005年、韓日友情四十周年記念国際フォーラムに出演。在日韓国人歌人として初めて、作品が日本の中学高校の教科書に採用される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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