内容説明
東京演劇アンサンブル(ブレヒトの芝居小屋)を拠点に、戦後演劇の創造を探求しつづけた一演出家の若き日の熱き魂の遍歴。
目次
銀河鉄道の夜
桜の森の満開の下
山高帽の男
潮風の劇場
夜桜の風景
春愁
マドレーヌの回想
イーハトーヴォの祝祭
狐の紺三郎たち
わがマルガレーテ〔ほか〕
著者等紹介
広渡常敏[ヒロワタリツネトシ]
1927年8月3日、福岡県に生まれる。九州大学在学中より演劇活動を開始し、早稲田大学、東京大学などでの学生演劇運動に参加。その後、劇団俳優座演出部、東映東京撮影所を経て、テレビ・ラジオ番組等の構成・脚本を手がける。1954年、俳優座養成所三期生らと共に劇団三期会(現・東京演劇アンサンブル)結成に参加。1957年、四日市「生活を記録する会」の紡績女子労働者たちとの交流から生まれた集団創作『明日を紡ぐ娘たち』を演出・上演し、同作品で第3回新劇戯曲賞(現・岸田国士戯曲賞)佳作受賞。以後、ブレヒト作品を中心に、木下順二、チェーホフ、ウェスカー、堀田善衞、宮沢賢治等の作品を上演。1977年、拠点を東京練馬に移し「ブレヒトの芝居小屋」での活動を本格化。ブレヒト作品、自作戯曲をはじめ、岸田国士作品の連続公演や久保栄作品の上演などに精力的に取り組む傍ら、演劇集団としてのマイノリティーにこだわり、コミュニティーに根ざした様々な活動を展開。2006年、第6回倉林誠一郎賞個人賞受賞。同年9月24日、闘病中の病院にて死去。79歳の生涯を閉じる。受賞暦、1957年新劇戯曲賞佳作/1967年芸術選奨文部大臣新人賞。/2004年日本新劇製作者協会賞/2006年倉林誠一郎賞個人賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。