内容説明
物質的な豊かさと引き替えに「生産と生活にかかわる決定力」を奪われる地域社会。19世紀最初の四半世紀、ジャワ島西部の自然・人為的環境と植民地政庁下の「近代化」過程を重層的に検討し、政庁そして在地社会に生活する普通の人々をグローバルヒストリーに定置する。
目次
グローバルに考えローカルに研究する
第1編 「地域社会と世界」をどう捉えるか―研究の方法
第2編 コーヒー生産管理の進展と現地人首長層の変質
第3編 オランダ植民地権力による利益・サービスの提供とその独占―コーヒー輸送をめぐって
第4編 オランダ植民地権力による利益・サービスの提供とその独占―食糧生産と生活必需品
第5編 チアンジュール‐レヘント統治地域の開拓―面的数量的検討と地域差
「地方」は、なにゆえに地方になったか?―あるいは「普通の人々」のグローバルヒストリーのために
著者等紹介
大橋厚子[オオハシアツコ]
名古屋大学大学院国際開発研究科教授。1956年横浜市生まれ。1980年東京大学文学部東洋史学専修課程卒業。1983年同大学院人文科学研究科東洋史専門課程修士課程修了。2006年同大学院人文社会系研究科より博士(文学)取得。名古屋大学大学院国際開発研究科助教授(1998年より)を経て、2005年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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