内容説明
科学技術と文明の発展で人間が「ただ単に生きる」ことはとても容易になった。さらに進んで「幸せに生きる」には、「こころの問題」と上手に向き合うことが必要だ。人間が社会と関わっていくなかでは、喜びと同時に数知れぬ多くの苦しみに出会う。そうした苦しみや喜びの根元、人間存在の核心にかかわることで苦しみを和らげることができたら…。それが、心理臨床学の喜びなのである。
目次
心理臨床学の創設 心理臨床行為とは何か―精神科医の立場から考える
こころの定点観測―子どもたちの「窓」から眺めた子どもたちのこころと世界の変化
「内閉論」からみたイニシエーション
内閉論からみた不登校児の両親像
子どもの問題行動をどう理解し対応するか
学校の心理臨床における精神医学的問題行動への対応
箱庭療法とその観点からみた遊戯療法
箱庭療法の解釈
遊戯療法のコツ
芸術・表現療法とは何か
心理臨床学からみたマンダラ
「縁起律」について
心理臨床からみた老人
映画に見る老年期
心理臨床からみた死
著者等紹介
山中康裕[ヤマナカヤスヒロ]
京都ヘルメス研究所所長、京都大学名誉教授。医学博士。名古屋市立大学医学部医学科卒業。同大学院医学研究科博士課程修了。名古屋市立大学医学部助手、同講師、南山大学文学部助教授、京都大学教育学部助教授、同教授、同大学院教育学研究科教授を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。