内容説明
変化に富む自然環境、ジャガイモやアルパカなど特産の動植物、そして、そこに生きる人びとの暮らしと文化をいきいきと描き出す、はじめての包括的研究書。
目次
第1章 アンデス高地とはどのようなところか(八〇〇〇キロメートルの大山脈―その多様な環境;アンデス山脈の地域区分 ほか)
第2章 高地に花ひらいた農耕文化(栽培植物の故郷;毒抜きから食糧貯蔵へ―中央アンデス高地の食品加工技術 ほか)
第3章 特異な牧畜文化の展開(旧大陸の常識をくつがえすアンデス牧畜の特色;野生動物ビクーニャの捕獲と毛刈り―インカの追い込み猟「チャク」とその復活 ほか)
第4章 アンデス高地の民族誌(ティティカカ湖に生きる―採集漁撈民の暮らし;農牧複合民の暮らし―食糧の生産と消費を中心に ほか)
第5章 アンデス高地の諸相(アンデスにおける高地文明の生態史観―ヒマラヤ・チベットとの比較;アンデス社会の変容 ほか)
著者等紹介
山本紀夫[ヤマモトノリオ]
1943年生まれ。京都大学大学院博士課程修了、農学博士。国立民族学博物館教授、総合研究大学院大学併任教授。専門は民族学、民族植物学、山岳人類学。1968年よりアンデス、アマゾン、ヒマラヤ、チベット、アフリカ高地などで主として先住民による環境利用の調査研究に従事。1984~87年にはペルー、リマ市に本部をもつ国際ポテトセンター社会科学部門客員研究員。アンデス・ヒマラヤにおける高地民族の山岳人類学的研究により今年(平成18年)度の秩父宮記念山岳賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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