内容説明
中国の先秦時代の領域支配は、郡県制に至る発達段階とされていた。1987年出土の包山楚簡によって、後の郡県制とは異なる領域支配の存在を明らかにし、同時にいわゆる郡県制に変容していく過程をたどる。新進気鋭の研究者によるプリミエ・コレクションの一書。
目次
第1章 春秋時代の領域支配―邑とその支配をめぐって(県・邑の別;邑とその支配権 ほか)
第2章 「県」の系譜―「商鞅県制」成立の前提として(「県」考辨;秦の「県」 ほか)
第3章 包山楚簡の〓と〓大夫―戦国楚の行政単位と「郡県」(包山楚簡と戦国楚の地方行政単位;「〓=県」説 ほか)
第4章 先秦時代における「郡」の形成とその契機(先秦時代の郡に関する従来の研究;秦の郡 ほか)
結論
附論 先秦時代的地域支配:以“郡縣制”形成前夕爲中心
著者等紹介
土口史記[ツチグチフミノリ]
日本学術振興会特別研究員PD(京都大学人文科学研究所)。1982年三重県熊野市生まれ。2009年京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了(東洋史学専修)。2010年京都大学博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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