内容説明
スタティックな印象を与える法制度も社会変動との相互作用の下に絶えざる構造変化を続けている。いわゆる「大正デモクラシー」期とは、法学者が社会の現実と具体的に切り結びつつ活動を開始した時代である。本書は、治安警察法第一七条問題や学連事件に揺れた大正デモクラシー期の法と社会を、その担い手としての知識人・法律家に焦点をあてながら考察する。
目次
第1章 大正期の知識人と法学(大学と社会;法曹と社会;転換期の法学)
第2章 治安警察法第一七条問題(問題の構図;原内閣期における展開;一七条撤廃への過程;立法の帰結)
第3章 編制大権をめぐる法と政治(問題の構図;問題の展開;争点の収束)
第4章 学連事件の検挙過程(京都地方における学連の組織と活動;1925年12月検束事件;1926年1月一斉検挙)
補論 学連事件の裁判過程
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