内容説明
『ロビンソン・クルーソー』の著者として旺盛な文筆をふるい、日本の経済史家・思想史家にも影響を与えたダニエル・デフォー。彼の生きた初期近代を背景に、事実認識に傾注した綿密な思想史学。
目次
第1章 デフォー研究と初期近代ブリテン社会思想(デフォー評価の変遷;大塚久雄のデフォー研究;消費社会のヴィジョン;デフォーの商業論;歴史内在的方法)
第2章 デフォーと非国教徒学院(非国教徒学院の誕生;デフォーとモートン;デフォー『企業論』における商業と女性)
第3章 デフォーの社会思想(1698年‐1701年)(財政金融革命;常備軍論争;ケント州請願)
第4章 デフォーの社会思想(1702年‐04年)(筆禍事件;商業の原理)
第5章 デフォーと合邦のレトリック(『合邦史』の成立;『合邦史』の諸論説;ダリエン計画をめぐって;グレンコー事件と王位継承問題;ウスター号事件が語るもの;外国人法の撤廃と「見えざる手」)
著者等紹介
林直樹[ハヤシナオキ]
1982年鳥取県生まれ。2005年慶應義塾大学経済学部卒業。2010年京都大学大学院経済学研究科博士後期課程学修認定退学。2011年京都大学博士(経済学)。現在、京都大学大学院経済学研究科・関西大学・京都精華大学非常勤講師。専攻は社会思想史・経済学説史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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