内容説明
豊富な資料を駆使して、酒宴にまつわる話題から、大食い、大酒、酒盃など委曲を尽くして物語る。
目次
第10巻(大食い名士銘々伝;体育協議会批判;ふたたび大食い名士名鑑 ほか)
第11巻(酒杯;歓をつくすこと;土器の杯 ほか)
第12巻(序;快楽;贅沢な国民―ペルシア人 ほか)
著者等紹介
柳沼重剛[ヤギヌマシゲタケ]
筑波大学名誉教授。1926年東京都生まれ。1949年京都大学文学部卒業。筑波大学・大妻女子大学教授を経て1999年退職
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
6
M・バフチンはガストロノミー(美食術)の記述を、権威的なイデアに収束しようとする言葉を、飲み食いする肉体から発する身分に連れ戻す民衆的な言葉として称賛した。民衆が飲み食いする場は祝祭やカーニバルであり、言葉は頭でなく食べるのと同じ口から発せられ、他の多くの声と交差するのである。著者の食の記述も大食い、宴席の騒ぎ、酒の酔い方、酒を慎めと戒めるプラトンへの皮肉、そしてディオニュソスの祭りや肥満、贅沢、肉体へと話を向ける。作者の言葉は戦略的に見える。この散文作家は文法家、雄弁家として名を知られていたからである。2019/07/29
-
- 洋書
- Incursion