感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
のっち♬
101
善悪や正不正を知覚し、善く生きるために共同体を作る人間の自然本性の観点から試論。組成が雑多でなければ国家ですらないとプラトンの合一志向と相容れない著者。主権者の正当性が相対的である以上、均衡を乱す優秀者は追放か王かと難儀する様は、生涯が殆ど外国人状態だった著者らしい視点。階層の世代交代による支配維持に加えて、実践による政治的生と観想による哲学的生の二つの対照的な「最善の生」の提示にも、自己完結的な宇宙観のモチーフが通底しており、不整合な構成なりに自然も国家も究極的に神の希求へ至るという悠久の流れを感じる。2023/04/03
メガネ
17
ここ始まる政治学の伝統。国制の分類とそれに伴う富める者と貧しい者の動きの考察、最善の国制。「戦争のためのどんな備えも良いと認めるべきであるが、しかしそれはすべてのうちで最高の目的として出なく、逆にその最高の目的のためにあるに過ぎないと認めるべきことは明らかである。」は、時節柄目を引く記述でした。2015/09/02
roughfractus02
12
マケドニアの植民地に生まれた著者はギリシャのアテナイでプラトンに学び、小アジアアッソスで結婚し、マケドニアでアレクサンドロスを教えた後アテナイに戻ってリュケイオンを創設してカルキスで生涯を終える。民主制と僭主制の国家を往復して自らポリス的動物として生きた著者は、プラトンの理想政治に対して家政(主人/奴隷、夫/妻、親/子の支配関係)をモデルに現実政治を本書で説く。公/私の軸と単独/少数/多数の軸から6種の体制を善において比較する著者は、市民より法の支配を優位とし、立法者には階層間の対立を避ける中庸を求める。2026/02/23
湿原
9
「市民とは審議と議決に関する公職に参与する資格のある者、このような人々が集まり、生活の自足性のために十分な多さまで達した集合体を端的に言ってわれわれは国家と呼ぶ」アリストテレスの政治学は上記の市民の定義や、奴隷・農民を如何に巧く支配するかなど、現代の政治とは全く異なる解釈が連なる。しかし政治の根本は古代ギリシアの時代と同じであると考えられる。即ち最善の国制は中間の人々(貧富の中間など)より構成され、最善の生を最大多数の人とともにすることができるものである。またプラトンの『国家』よりも具体的な国家2023/04/09
ガリポリ
4
とりあえず実績解除。 先にニコマコス倫理学とプラトンの国家、法律を読んでおけばよかったと後悔。2016/12/22




