内容説明
日本の高度成長期に、懸命に働く人々のエネルギーを象徴する輸送機関であったオート三輪車は、廉価で積載量を多くするという要望に応えるべく参入メーカーそれぞれの個性に応じて、進化を重ねていった。本書では、ダイハツ、マツダ、くろがね、ヂャイアント、オリエント、サンカー、アキツを中心として、戦前の動向を踏まえて詳細に紹介する。
目次
日本特有の輸送機関としてのオート三輪車
常に業界をリードしたダイハツ(発動機製造)
トップメーカーの貫禄と実績・マツダ(東洋工業)
戦前からの伝統を誇るくろがね(日本内燃機)
三菱の一部門としてのみずしま(新三菱重工業)
独自性を発揮したヂャイアント(愛知機械工業)
関東を中心に活躍したオリエント(三井精機工業)
小資本の新興勢力だったサンカー(日新工業)
川西航空機を前身とするアキツ(明和自動車工業)
オート三輪車の誕生と戦前の動向
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えすてい
5
懐旧のオート三輪車史 https://bookmeter.com/books/1473738 を加筆修正した「改訂版」。とは言っても、若干数の写真を新たに追加し、生産・販売台数の表を追加したくらいで、文章に大幅な改編はない。各メーカーごとのオート三輪の歴史、ダイハツとマツダがユーザーに応え続けた2大メーカーとして最後までオート三輪を作り続けてたのに対し、他のメーカーは資金力や販売網でシェアが小さく行き詰まりオート三輪から撤退、もしくは会社消滅した顛末も旧版に引き続き書き綴られている。2021/04/15