内容説明
医学思想史の中で、ソンダースの果たした功績はどう位置づけられるのか?ホスピスが全世界へ広まる契機となった、1980年第1回ホスピス国際会議の論文集にして、「ホスピス=看護」思想の精髄。
目次
第1章 ホスピスの思想
第2章 ひとつの生き方としてのホスピス
第3章 死期を迎えるための哲学
第4章 今日の痛みの概念
第5章 死にゆく患者の症状の緩和
第6章 運動神経系疾患に対するホスピスケア
第7章 世界に広がるホスピス運動
第8章 成果、失敗、そして未来:ホスピスを分析すると
著者等紹介
岡村昭彦[オカムラアキヒコ]
1929~1985年。東京生まれ。東京医学専門学校中退。1962年、PANA通信社の契約特派員としてヴェトナム戦争に従軍。フリーランスを経て、『LIFE誌』特約フォトグラファー・ジャーナリストとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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regacian
1
1980年に行われた第1回ホスピス国際会議の際提出された論文集。さすがに古い本なのだが、資金、行政との関わり、緩和ケアチーム外の医療者との関わり、患者に向き合うというホスピス理念の忘却、など当時から挙がっている課題は現在にも連なっているものだと思う。本書の特性上、専門的で理解が追い付かない部分もところどころあったが、痛み・末期症状の分析や、緩和ケアの治療法とその効果の分析など、実践的な側面にも重きがおかれているのは一般書では珍しい。6章の運動神経系疾患に対するホスピスケアも日本では見ない話題で面白かった2025/02/22