内容説明
大銀行の闇に飲み込まれた良心的上司を描く「元会長が死んだ夜」、人員削減のなか公務労働者が仕事と育児の両立に苦しむ「秋の知らせ」、日韓の断絶を乗り越える道を探る表題作など、現代の課題に多彩に迫った8編。
著者等紹介
山形暁子[ヤマガタアキコ]
1940年生まれ。都立白〓高校卒、大手都市銀行で36年間働く。作家、日本民主主義文学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あっ!chan
31
一度は行ってみたい場所の一つに軍艦島がある。だから図書館の新刊コーナーで見つけて手にしてみた初読み作家さんの本。短編集だったので、タイトルの作品は最後に、軍艦島を訪れた訪問記となっていたが、強制労働問題や世界遺産選定に関わる問題を絡めた思想的な考えが強いトーンになっている。ほかの作品も働く女性への差別や子育て問題、相続に関わる家族間のあれやこれやと、社会や人としての醜さや弱さを女性目線で描いた作品が多かった。作者自身が長く銀行に勤めた経験に基づいているようだ。2021/02/12
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